Twitterにこんなツイートが流れてきました。
「フリーのゲーム作って公開してたら、めっちゃ意見やクレームが来た。だから、有料でなんか出したら「金払ったんだから!」と腕まくりして一層すごいの来そうで怖い。」と、思うでしょ?不思議なことに、私はフリーゲームの時の方が無茶苦茶なクレームが多かったです。
— 七草堂ひろきち (@nanakusado) September 19, 2018
フリーゲームのプレイヤーには、一部やたらうるさいのがいるというのは、わりとよく聞く話です。
フリーゲームなんて、拙い出来で当たり前です。私などは昔から「タダで気軽にプレイさせてもらってるから、多少のおかしいところ、不備は笑って流そう」と考えてますが、そう考えない人もいるようで、時には失礼な文句、無茶苦茶なクレームを作者に投げかける人もいるのです。
で、そういうのに疲れてしまってゲーム作りから離れてしまうクリエイターも、どうやら少なくはないようです。
しかしそれではあまりにもったいない。
アマチュアゲームは、作り手自身が楽しめてなんぼです。だからプレイヤーの理不尽とも思える意見、クレームに疲れて、次の作品を作るのはもうやめよう……と思っている人は、言わば雑踏から離れ、有料作品に挑戦してみるのもひとつの手です。
有料作品なら、ボリューム満点の大作を作らなければならないのではないか? そう思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
私が『BAD END』というホラーアドベンチャーゲームをリリースしています。もともとはガラケー作品でしたが、現在はiOS、Android、Mac、Steam向けに展開しています。
この作品のシナリオ容量は、せいぜい150KBです。わかりやすく言うと、文庫本1冊分もありません。かなりコンパクトな作品と言えます。
そんな『BAD END』ですが、おかげさまで高評価をいただいています。スマホ版のリリースからそろそろ6年になるのですが、現在もちまちまと売れ続けています。
もしこの作品がフリーゲームだったら、と考えることがあります。
おそらくはユーザー数が増える分、寄せられる意見も増加するでしょう。比例して理不尽な意見やクレームも。否応なくそれを目にして、私のやる気は間違いなく減衰していたでしょう。
もっとも私は個人事業として『BAD END』を有料でリリースしているわけで、普通のフリーゲーム作者とは事情が異なるのですが、有料リリースの一種の心地よさというものは確かに感じています。
もしユーザーの気軽で心ない声に疲れてしまっていたら、ぜひとも一度は有料作品のリリースに挑戦してみてください。それまでに知らなかった世界が見えてくるかもしれませんよ。
知合いに「有料コンテンツに興味はあるが、お金を取るという重大な責任を考えるとどうしても躊躇してしまう」という人が多くいて、自分の体験として伝えたいと思ったので、興味のある人へ少しでも参考になれればうれしいです。
— 七草堂ひろきち (@nanakusado) September 20, 2018