Arai Koh's Create Life

シナリオライター&ゲームライター・アライコウのブログ。創作、新旧の商業・インディーノベルゲームなどについて書きます。

『倉庫番』開発者・今林宏行さんはノベルゲームの出現を正確に予言していた

スポンサードリンク

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite.com

 一般にノベルゲームというジャンルは、1992年に発売されたチュンソフト(現:スパイク・チュンソフト)『弟切草』が最初と言われています。
 それまでデベロッパーとしてドラクエシリーズなどを手がけていたチュンソフトの、初の自社作品でした。このスマッシュヒットが「サウンドノベル」というジャンルを市場に定着させ、現在のノベルゲームへと繋がっています(ちなみにサウンドノベルはスパイク・チュンソフトの登録商標です)。

 もちろんノベルゲームの誕生は、それ以前のコマンド入力&選択型アドベンチャーの隆興あってのものです。ストーリー重視を志向した作品の積み重ねがあってこそ、ノベルゲームという新規のジャンルがプレイヤーたちにスムーズに受け入れられたことは間違いありません。

 そこで昔の資料を調べていると、興味深い記述を見つけました。月刊ログイン1987年8月号の「アドベンチャーゲームにご用心」という特集です。

f:id:araicreate:20190504203235j:plain

f:id:araicreate:20190504203258j:plain
 当時人気だったゲーム会社・シンキングラビット代表の今林宏行さんのコメントです。シンキングラビットは名作パズルゲーム『倉庫番』がもっとも有名ですが、いくつかのアドベンチャーゲームも手がけました。それらは現在もプロジェクトEGGでプレイすることができます。

具体的には、より小説に近く、ストーリー性を持つ表現手段として確立していく。娯楽性だけではなく、知的な楽しみへと成長する。

 どうでしょう、ほとんど予言のようなコメントです。
 今やノベルゲームは、深い考察の必要がある難解な作品も珍しくありません。また文芸批評の対象にもなり、活発な言論が交わされてきました。「より小説に近く」だけならまだしも「知的な楽しみへと成長する」というのは、まさに慧眼と言わざるを得ません。

 ところで今林さんは今も現役のクリエイターとしてバリバリ活動されているようです。

 将棋が趣味の私としては、ちょっと気になりますね。折を見てプレイしたいと思います。