Arai Koh's Create Life

シナリオライター・アライコウのブログ。創作、新旧のインディーゲームなどについて書きます。

インディゲーム

波しぶきのように爽快な青春スポーツノベル『ナツイロセールトリム』レビュー

www.araicreate-blog.com 先日の記事は当ブログ開設以来のアクセス数を記録しました。 最近のコンビニ成人誌問題があまりにもインパクトが大きかったため、同様の理由で少しでもオリンピック要素のあるものを取り扱い停止したのだろう、機械的判断のために全…

全年齢アドベンチャーゲーム『ナツイロセールトリム』、オリンピックが近いからとFANZA(旧DMM.R18)から削除される

2020年に開催される東京オリンピックは、漫画・アニメ・ゲーム界隈に大きな影響を与えています。中でもコンビニで成人誌(正確には類似図書)が取り扱い中止になった件は、大きなニュースになりました。 www.businessinsider.jp この理由が「オリンピックで…

性に囚われない化けの生。『ハルカの国』体験版レビュー

【前回の記事】「国」シリーズの最新作『ハルカの国』体験版が近日公開! スタジオ・おま~じゅの最新作『ハルカの国』体験版、その名も明治越冬編が公開され、先日までじっくりとプレイしていました。 明治。新政府に仕えながら、剣の腕を磨いていたユキカ…

今は無き場所、これからの場所。『雪子の国』レビュー

突如天狗になった少女の成長物語『みすずの国』レビュー 少年ふたりの鮮烈な青春ノベルゲーム『キリンの国』レビュー 「国シリーズ」初の有料作品となる『雪子の国』は、これまでのフリーゲーム2作品とは、その雰囲気をガラッと変えてきた。 『みすずの国』…

良作ミステリーの誕生! 『シロナガス島への帰還』を要チェック

冬コミでまたいくつもの新作ノベル・アドベンチャーゲームが誕生したことと思いますが、私が注目しているのがこの作品です。 サークル旅の道がリリースした『シロナガス島への帰還』。シナリオを一手に手がけられたのは鬼虫兵庫さん。講談社BOX新人賞Stones…

2018年の印象に残ったゲームTop5。ノベルゲーム熱が再燃した年

2018年も残すところ、あとわずかとなりました。 今年は端的に言うと、ノベルゲーム熱が再燃した年でした。近ごろは仕事に追われていたことと……30代も半ばを過ぎれば誰もがそうだと思いますが、ゲームをプレイするための体力、そういうものが衰えているのを実…

『デイグラシアの羅針盤』Switch版発売記念の同人誌が冬コミに登場!

『デイグラシアの羅針盤』レビュー前編――最悪ではあってもバッドエンドではない 『デイグラシアの羅針盤』レビュー後編――正解のない考察、されど意味はある 以前にレビューを書いたSFサスペンス『デイグラシアの羅針盤』、もう間もなくNintendo Switch版がリ…

「国」シリーズの最新作『ハルカの国』体験版が近日公開!

突如天狗になった少女の成長物語『みすずの国』レビュー 少年ふたりの鮮烈な青春ノベルゲーム『キリンの国』レビュー ここ最近プレイして感動している「国」シリーズ。(2018/12/27追記:これまで「天狗の国」シリーズと書いていましたが、作者ブログでは「…

3分ゲーコンテストが復活! 投票受付中

ゲームコンテストには商業だけでなく個人による運営のものがしばしばあります。今一番ホットなのはティラノシリーズ作品を集めるティラノゲームフェスでしょうか。※今月中には結果発表です。 私にとって印象深いアマチュアゲームのコンテストに、3分ゲーコン…

少年ふたりの鮮烈な青春ノベルゲーム『キリンの国』レビュー

【前回の記事】突如天狗になった少女の成長物語『みすずの国』レビュー 前回の続きです。『みすずの国』は非常に抒情豊かで読後感も爽やかな短編でしたが、『キリンの国』はさらにそれを発展させ、質的にも量的にも大満足のフリーノベルゲームとなっていまし…

突如天狗になった少女の成長物語『みすずの国』レビュー

ここ数年の私は仕事にかまけて新規のノベルゲーム開拓をなかなかできずにいたのですが、今年5月に行われたコミティアのビジュアルノベル部に足を運んだのがきっかけで、ようやくその意欲も再燃していました。 【参考記事】コミティアのビジュアルノベル部を…

『デイグラシアの羅針盤』レビュー後編――正解のない考察、されど意味はある

※ネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意ください。 ※未読の方はこちらからどうぞ。 『デイグラシアの羅針盤』レビュー前編――最悪ではあってもバッドエンドではない 前編で「選択肢とは主人公に強制的にミスをさせる機構」と書いた。 プレイヤーの操…

『デイグラシアの羅針盤』レビュー前編――最悪ではあってもバッドエンドではない

海洋SF同人ノベルゲームの大作『デイグラシアの羅針盤』がNintendo Switchに移植決定! 先日も記事にしたとおり、サークルカタリストのアドベンチャーゲーム『デイグラシアの羅針盤』はNintendo Switchに移植されることになった。そしてちょうどプレイし終え…

50歳のサラリーマンが一念発起して制作! アドベンチャーゲーム『二重人格マリエ』レビュー

「モノを売るにはストーリーが必要である」 制作やマーケティングに多少なりとも関わったことがあるなら、こういった方法論を耳にしたことがあるでしょう。 あらゆる製品は、どんなに一生懸命作っても、ただ市場に置いただけではそうそう目に止まりません。…

海洋SF同人ノベルゲームの大作『デイグラシアの羅針盤』がNintendo Switchに移植決定!

最近はSteamと同等以上に同人・インディーゲームが進出しているNintendo Switchですが、このたびノベルゲーム愛好家が見逃せないニュースが入ってきました。 有限会社レジスタはNintendo Switch専用ソフト第二弾として「デイグラシアの羅針盤」を今冬、DL専…

ご存じですか? 名作ツクールホラー『囚人へのペル・エム・フル』のリメイク計画

伝説のツクール作品、と呼ぶにふさわしいゲームはいくつかありますが、『囚人へのペル・エム・フル』は間違いなくそのひとつに数えられるでしょう。 tkool.jp 『囚人へのペル・エム・フル』は八百谷真さんによるRPGツクール Dante98 Ⅱ製の作品で、1998年にフ…

冬コミに頒布予定! Fate二次創作ノベルゲーム『Fate/orchestra plot』を要チェック

軽い気持ちで「Fate 同人 ノベル」とTwitter検索してみたら、耳寄りな情報を見つけました。 冬コミ申し込みました!!受かったらFateノベルゲーム完成版頒布予定です!よろしくお願いします! pic.twitter.com/4Hu9MmaTwg — Ekusu(えくす)@fgo (@excuse_fgo)…

インド神話の英雄・アルジュナの壮大な冒険譚をフリーゲームで! 『白銀の守護者よ、ナラを冠せよ 十二年の禁欲』

最近はフリーゲームを取り上げることがすっかり少なくなってしまいましたが、このたびとても興味深い作品がリリースされました。 サークルクロチカの『白銀の守護者よ、ナラを冠せよ 十二年の禁欲』。 古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」における英雄・ア…

『ビジュアルノベルをレビューするビジュアルノベル』をレビューしてみた

商業・インディー問わず、ゲームクリエイターが例外なく渇望するもの、それがレビューです。 私はフリーノベルゲーム作家としてクリエイター人生をスタートさせましたが、その頃からさまざまなレビューサイトにお世話になってきました。自分の作品が取り上げ…

『西暦2236年』レビュー後編――わたしを、そしてノベルゲームをフカンするノベルゲーム

※ネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意ください。 ※未読の方はこちらからどうぞ。 『西暦2236年』レビュー前編――変わらぬ風景、変わらぬ人類の未来SF ――西暦2236年4月1日――99通のメールが届いていた――99通まったく内容が同じそのメールの送り主は………

『西暦2236年』レビュー前編――変わらぬ風景、変わらぬ人類の未来SF

ノベルゲームの傑作・良作はだいたいSFである。 そもそもSFの定義は――という議論が長年続いているわけだが、日本SFファングループ連合会議による「星雲賞」の受賞作・候補作を見てもわかるように、とにかく幅広い。アニメ『けものフレンズ』のメディア部門受…

【朗報】サスペンスノベル『いえのかぎ』ついに再始動

サスペンスノベルゲーム『いえのかぎ』については、当ブログでも何度か取り上げたことがあり、レビューも書きました。 www.araicreate-blog.com 同人即売会では何も問題なくリリースされているのですが、やはりダウンロードストアで正式販売されて欲しい……そ…

『虚構英雄ジンガイア』レビューFINAL――そして彼は父親になった

※未読の方はこちらからどうぞ。 『虚構英雄ジンガイア』レビュー序論――ノベルゲームの父親不在 『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.1――連作ノベルゲームの理想型 『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.2――ノベルゲームへのゲーム的アプローチ 『虚構英雄ジンガ…

『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.3――インディーではなく、同人ゲームらしさを求めて

※未読の方はこちらからどうぞ。 『虚構英雄ジンガイア』レビュー序論――ノベルゲームの父親不在 『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.1――連作ノベルゲームの理想型 『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.2――ノベルゲームへのゲーム的アプローチ 1997年リリースの…

『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.2――ノベルゲームへのゲーム的アプローチ

※未読の方はこちらからどうぞ。 『虚構英雄ジンガイア』レビュー序論――ノベルゲームの父親不在 『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.1――連作ノベルゲームの理想型 「やりなおし」は、常にゲームクリエイターに好まれてきた。 これを題材にした近年の代表作は…

期待どおりの良作の予感! 『CisLugI -シスラギ-』体験版レビュー

www.araicreate-blog.com インディーゲームでありながらTVCMを放映するなど、今までにない話題を振りまいている『CisLugI -シスラギ-』。満を持して体験版も公開されたのですが、さっそくプレイしたのでレビューをお届けします。本作は4編から構成されており…

前代未聞! 期待のインディーノベルゲーム『CisLugI -シスラギ-』のCMが放送

www.araicreate-blog.com 以前も紹介したことがあるインディーノベルゲーム『CisLugI -シスラギ-』。今夏リリースの中では最有力の期待作ですが、とんでもないニュースが舞い込んできました。 【緊急速報】本日7/6(金)22:26頃~22:30の間に、TOKYO MX内にて…

『虚構英雄ジンガイア』レビューVol.1――連作ノベルゲームの理想型

※未読の方はこちらからどうぞ。 『虚構英雄ジンガイア』レビュー序論――ノベルゲームの父親不在 サークルばかすか制作のノベルゲーム『虚構英雄ジンガイア』(以下ジンガイア)は2013年の冬にプロローグ版がリリースされ、その後Vol.1、Vol.2、Vol.3とエピソ…

『虚構英雄ジンガイア』レビュー序論――ノベルゲームの父親不在

ノベルゲームにおいて「父親」は、不遇の存在である。 その理由は第一に、先日の記事【児童の権利、そしてクズの権利。この主人公だから成立したノベルゲーム『いえのかぎ』】でも書いたように、ノベルゲームの主人公はプレイヤーと同化する性質を持つことだ…

フリーゲームユーザーのための『Doki Doki Literature Club!』プレイガイド&ネタバレなしレビュー

※致命的なネタバレはありません 海外発、驚異的ヒットのビジュアルノベル 『Doki Doki Literature Club!』(以下DDLC)をご存じでしょうか。 ddlc.moe 海外のゲームクリエイターDan Salvato氏によるアドベンチャーゲームで、昨年に無料でリリースされるや、…