Arai Koh's Create Life

シナリオライター&ゲームライター・アライコウのブログ。創作、新旧の商業・インディーノベルゲームなどについて書きます。

美少女ゲームのトップブランド・オーガストの同人時代の作品『One Way Love ~ミントちゃん物語~』

【参考記事】月姫以前では屈指の大作同人ノベルゲーム『Remel』を入手しました 美少女ゲーム業界のトップブランドといえばどこか、いろいろな意見があるかと思いますが、間違いなく候補に挙がるのがオーガストです。 オーガストは2002年に『バイナリィ・ポッ…

一周回ってユニーク? コマンド入力式アドベンチャー『おじいちゃんの機械』

【参考記事】『倉庫番』開発者・今林宏行さんはノベルゲームの出現を正確に予言していた 『倉庫番』などで知られるベテランゲームクリエイターの今林宏行さんが、このたびコマンド入力式アドベンチャーの『おじいちゃんの機械』をリリースされました。 あま…

多言語対応アドベンチャーゲームは40年前から存在していた

現在、多言語対応のノベル・アドベンチャーゲームはよく見られます。たとえば先日PS4で発売されたインディー発の『FATAL TWELVE』は、ゲーム中に日本語と英語を自由に切り替えられることをアピールポイントのひとつにしています。プレイヤー層を広げられるだ…

月姫以前では屈指の大作同人ノベルゲーム『Remel』を入手しました

同人ノベルゲームの歴史をいつかまとめたいと思っているのですが、そのために触れなくてはならない作品はいくつかあり、これもそのひとつだろうと思います。 2000年8月にリリースされた、うさぎ倶楽部『Remel』。ごくオーソドックスな、しかし当時としてはき…

海外の本でティラノビルダーが取り上げられていた件と、ノベルゲームの技術書の歴史について

最近、ノベル・アドベンチャーの歴史調査の一環として、昔に海外で刊行されていた技術書やらコンピュータ系雑誌やらを海外のAmazon、オークションサイトのeBayで購入しています。 アドベンチャーゲームの作り方、的な雑誌記事は「Creative Computing Magazin…

フリー・同人ノベルゲームは人気クリエイターの足跡を刻む歴史的資料でもある

個人や小規模サークルの制作したフリー・同人ノベルゲームは、ずいぶん昔からあるわけですが、家庭用PCやインターネットが広く市民の間に普及した、2000年頃のいわゆるIT革命を契機として、その数を爆発的に増加させました。今も人気のノベルゲーム制作ツー…

伝説のCLANNAD二次創作ノベルゲーム『NETANNAD』作者が送るオリジナル長編ノベルゲーム『実験的なテアトロ』が十数年の時を経て小説で完結を目指すという話

『NETANNAD』という作品をご存じでしょうか。ゼロ年代に熱心にフリーゲーム、同人ゲームを追っていた人なら覚えているかもしれません。 Keyの名作『CLANNAD』は、当初2002年発売予定とされていましたが、開発は長期化し、リリースされたのは2004年でした。そ…

幼少期からBLに割り込む女。『慰愛の詩』体験版レビュー

「BLに割り込む女。」 このインパクト抜群なコピーが以前にバズったのをご存じの方もいるかと思います。実際私も衝撃を受けました。 となりがBLのサークルさんっぽいんですがその横でこのポスターをつるす勇気が、あのすごい泣きそうになってきた pic.twitte…

もっとも古いアドベンチャーゲーム制作ツールのひとつ「Adven-80」

先日、eBayという世界最大級のオークションサイトを初めて利用しました。というのも、ノベル・アドベンチャーゲーム制作ツールの歴史上、見逃せない史料が出品されていたからです。で、それが本日ようやく届きました。 かつてアメリカで刊行されていたコンピ…

フリー恋愛アドベンチャーのひとつの理想型。『ハッピーエンドに花を添えて』レビュー

【参考記事】恋愛アドベンチャーで定評のある(猫)milkcatが約10年ぶりの新作を開発中! 今回のフリーゲームレビューは(猫)milkcatの『ハッピーエンドに花を添えて』。第14回ふりーむ!ゲームコンテストでは見事に恋愛アドベンチャー部門の金賞を受賞して…

何を言ってるかわからない! ドイツ語音声を起用した驚異の同人ノベルゲーム『Summer!』が今夏リリース

あと1ヶ月ほどで夏のコミックマーケットですね。今回も多くの同人ノベルゲームが新たに頒布されることと思います。 で、さっそく注目したい作品が発表されました。 「サマーバケーション(仮)」改め、「Summer!」のWebページ公開しました。ドイツ語ネイティ…

小品、しかし大きな可能性の実験作『KaleidoScopic』レビュー

今回のフリーゲームレビューは、いりえさん(@IriethotADV)の『KaleidoScopic』です。いりえさんは元商業ゲームプランナーで、最近ゲームライター活動を開始された方です。Twitterでは日々、ノベル・アドベンチャーゲームについてのさまざまなツイートをさ…

『1999ChristmasEve』がなければFateはなかったかもという話

以前このブログでも書いた【世界のビジュアルノベルゲームは今。第3回「ビジュアルノベルゲームの過去・現在・未来」】に、昨夜参加しました。 【世界のビジュアルノベルゲームは今。第3回「ビジュアルノベルゲームの過去・現在・未来」】に参加します アド…

本邦初のアドベンチャーゲーム制作指南書「ジ・アドベンチャー」

アドベンチャーゲーム制作ツール、その源流を辿る これこそがツクールシリーズの元祖! 「アドベンチャー・ツクール」 何度か書いていますが、最近の私はノベル・アドベンチャーゲームの歴史を制作ツールという観点から捉え直してみるという試みをしています…

クリック型アドベンチャーの醍醐味を再確認、そして新発見。『シロナガス島への帰還』レビュー

先日発表された同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー2018の作品部門、つまり総合部門の受賞は旅の道『シロナガス島への帰還』に決定した。 同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー2018『シロナガス島への帰還』は主演女優部門、楽部門、そして全作品の中から選ばれる作品部門…

札幌創作オフ会に参加。そしてアマチュア創作の今後について

7日から9日にかけて札幌に旅行していました。飛行機に乗るのは高校の修学旅行以来で、乗り方とかろくにわからなかったんですが、今時はスマホでパッパと手続きできるんですね。思った以上に簡単で驚きました。 さて、今回の旅行の目的のひとつは、フリーノベ…

【世界のビジュアルノベルゲームは今。第3回「ビジュアルノベルゲームの過去・現在・未来」】に参加します

以前、「世界のビジュアルノベルゲームは今」というイベントに参加したことがありました。 国内だけでなく海外にも目を向けたビジュアルノベルの勉強会、といった感じのイベントなんですが、7月1日に第3回が開催されます。私もチケットを購入しました。 pass…

彼をいつまでもエミヤではなくアーチャーと呼びたい古参Fateファンの他愛ない戯言

先日、『Fate/stay night+hollow ataraxia 復刻版』が発売されることがTYPE-MOONより発表された。 『Fate/stay night+hollow ataraxia 復刻版』を発売いたします。発売日は「2019年6月28日(金)」を予定しております。詳細はこちらにてご確認下さい。https:…

2010年代を代表するインディーノベルゲーム『ファタモルガーナの館』その軌跡

2010年代もさまざまなインディーノベルゲームがリリースされましたが、その中でも特に話題になった作品といえば、やはりこれでしょう。 novect.net ノベクタクルが2012年にリリースした『ファタモルガーナの館』。シナリオを手がけたのはプロの作家・ライタ…

大作インディーノベルゲーム『FATAL TWELVE』のPS4版がリリース決定!

インディーノベルゲーム界にとって、明るいニュースが舞い込んできました。 これは死から始まる命の物語――PS4用ソフト「FATAL TWELVE」の専用ページがプレオープンしました!発売日は2019年8月8日(木)。テキストは日本語・英語の切り替えが可能です!https…

海外発セクシーSFビジュアルノベル『Time Tenshi』レビュー

www.araicreate-blog.com 昨年から取りかかっていたこの作品ですが、ようやく一通りの翻訳しながらプレイが終了しました。 それにしても口語英語は難しいですね。暇を見ては単語集や文法書を読んだり、いろいろ勉強しながらのプレイでしたが、基本がわかる程…

ノベルゲームならではのトリック! 『黒白の夜』レビュー

今回のフリーノベルゲームレビューは、個人サークルUnreality(@eccentricyazuki)の『黒白の夜』です。何でもこれが記念すべき10作目だとか。 www.freem.ne.jp さて私がこの作品の何に惹かれたのかというと、正直に言います。やたらムチムチした女の子のキ…

たとえ完成せずとも意味はある。『世界終焉神話 MYTHOS 第一部』レビュー

反響が全く足りませんでした。 彼は最後のブログにこう書いていた。 nigata.ria10.com 個人サークルなすびあんの青井えう氏が、同人活動を停止することを報告するブログ記事が、1ヶ月ほど前にTwitter等で話題になった。 彼がすべてを投げ打って制作していた…

フリーゲームの世界は優しさで満ちていてほしい

2005年から続いていたフリーゲームコンテスト「ふりーむ!ゲームコンテスト」が、このたび終了することが発表されました。 【結果発表】「第14回ふりーむ!ゲームコンテスト」の結果を発表しました!平成と共に約14年間歩んできた当コンテストは今回で閉幕さ…

『倉庫番』開発者・今林宏行さんはノベルゲームの出現を正確に予言していた

一般にノベルゲームというジャンルは、1992年に発売されたチュンソフト(現:スパイク・チュンソフト)『弟切草』が最初と言われています。 それまでデベロッパーとしてドラクエシリーズなどを手がけていたチュンソフトの、初の自社作品でした。このスマッシ…

その人生はただひとつ。『あなたの命の価値リメイク』レビュー

前回の記事に続き、6月に行われる札幌創作オフ会参加者の作品のレビューです。浦田一香さん(@urataitika)の『あなたの命の価値リメイク』(以下、あなたの命の価値)は、2017年に公開されたものを加筆修正などリメイクした作品です。 主人公岩佐勇気(高校…

これぞアマチュアイズム! 『銀河特装ライジン』レビュー

6月に行われる札幌創作オフ会に参加することになりました。 6月8日(土)、札幌市にて「札幌創作オフ会」を開催する予定です。午後6時頃開始予定で場所はすすきの近辺を考えています。創作ジャンルは問いません。興味のある方は、TwiPlaのページをご覧くだ…

子供とは違う何かへ。近未来青春アドベンチャー『春のうらら』レビュー

久しぶりのフリーゲームレビューは、サークルSEAWESTの『春のうらら』です。元は2014年に有料頒布された作品ですが、2018年にフリー化されました。 サークル代表の缶三郎さん(@saburoukan)とは昨年末の同人ゲーム関係者の忘年会でご一緒しており、本作もそ…

これこそがツクールシリーズの元祖! 「アドベンチャー・ツクール」

【前回の記事】アドベンチャーゲーム制作ツール、その源流を辿る ついにこれを手に入れました。 ログイン1987年1月号に掲載された「アドベンチャー・ツクール」。これこそがツクールシリーズの元祖です。プログラムを担当したのは、かの名作『北海道連鎖殺人…

アドベンチャーゲーム制作ツール、その源流を辿る

ノベル・アドベンチャーゲームの歴史を考える上で、制作ツールの存在は非常に重要です。 www.araicreate-blog.com 以前の記事で、制作ツールの“元祖”として1986年の「アドベンチャー・ツクール」を挙げたことがありました。 これが掲載されているログイン198…