Arai Koh's Create Life

シナリオライター・アライコウのブログ。創作、新旧のインディーゲームなどについて書きます。

未完成が一番残念だった同人ノベルゲーム

 以前、未完成の同人ゲームが多いことについて書きました。

araicreate.hatenablog.com

 ふと思ったのですが、未完成に終わったことが一番残念だった作品は何か……。ほとんど悩むことなく、これに決まりました。

 個人サークルLAST WHITEが開発していた『EDEN -最終戦争少女伝説-』。辛口評価が多いエロゲー批評空間において、体験版でありながら90~100点が大半を占めるほど、多くの同人ゲーム愛好家から期待されていました。

 メインヒロインのレイプ目前&核爆弾落下という、とんでもなさすぎるシーンからオープニングが始まり、そこから 「人生終わった」と観念する主人公の回想という形でストーリーが開始する。まさに最初からクライマックスなこの構成が、プレイヤーをクリック(あるいはエンターキー)連打に導いていく。読み終えるまで1回も席を立たないほど熱中することをワンシッティングというが、そんな人も多かったのでは。
 筋としては、本土の南東で発見された御六島にツアー企画として入った主人公たちが、非日常にもほどがある事態に巻き込まれていく。なぜだか滞在していた自衛隊とアメリカ軍の登場に始まり、各感想サイトで大絶賛の「仮面の女」。100個のロケットヘッド。どう物語が展開するのか、まったくもって予想がつかない!

 ……当時こんなレビューを書いていました。とにもかくにも「仮面の女」のインパクトがすごかったですね。作者のセンスがいかにずば抜けていたか、これだけでわかろうというものです。
 ストーリー、キャラクターともに秀逸でしたが、個人的に評価したいポイントはメッセージウィンドウの演出です。たとえば上に鮮血の画像を重ね、文字を見えにくくする。メッセージウィンドウが一番上という常識を覆した演出でした。そしてメッセージウィンドウそのものを壊し、破壊を表現する。AVGの演出はまだまだ可能性があると思ったものでした。

 本作の公式サイトは2012年を最後に更新されなくなりました。絵も音楽もおひとりで作っていたようで、すさまじい負担があったことは想像にかたくありませんが……。今でも体験版はダウンロードできますが、未プレイの人はプレイしないままのほうがいいかもしれませんね。いつ完成するんだ! 待ちきれない! とそればかり考えることになってしまうかも。