Arai Koh's Create Life

シナリオライター・アライコウのブログ。創作、新旧のインディーゲームなどについて書きます。

『学校であった怖い話』復活から10年。ゲームクリエイター飯島多紀哉の今

 ちょうど10年前の2007年夏、同人AVG愛好家として特に印象深い出来事がありました。

 

 ゲームクリエイター飯島健男の復活。

 

 1980年代から第一線で活躍し、古くからのパソコンゲームユーザーには『ラストハルマゲドン』『BURAI』などで知られますが、私にとって、そして多くのノベルゲームファンにとっては何と言っても『学校であった怖い話』を生み出した人です。

 2000年代に入って業界から離れていましたが、ペンネームを飯島多紀哉と改め、復帰を果たします。元通りのゲームクリエイターとして、そして学怖の同人での復活という盛大な手土産付きで。これに伴い関連作品は『アパシー』シリーズとして集約されました。

アパシー 学校であった怖い話?Visual Novel Version?

アパシー 学校であった怖い話?Visual Novel Version?

 

 元々は小説で出版されていたものをビジュアルノベル化した『アパシー 学校であった怖い話 ~Visual Novel Version~』は瞬く間に話題を呼び、1万本のヒットを記録しました。そしてその小説版も同人で復刻されました。

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 私がどれほど学怖を好きかというと、内容は同じなのにこうして小説版まで買ったくらいです。ノベルゲームからどれか3本を選べといわれたら、迷うことなく学怖を入れるでしょう。

 そして飯島さんは、私が本格的にゲームシナリオライターとしての一歩を踏み出すきっかけを与えてくれました。学怖の復活があまりに嬉しかったので、感動の気持ちをメールでお伝えしたところ、よほど好感を持ってもらえたようでした。『アパシー ミッドナイト・コレクション vol.1』収録の『送り犬』iアプリに移植されるので、追加シナリオで参加してみないかと依頼を受けました。これが私のゲームシナリオデビューです。……できればスマホ移植されないかなと思っているのですが。ホラーゲームが若い人たちに人気だし、どこか声をかけないものですかね。

 その後もいくつかの作品に参加し、シナリオライターとしての経験を積ませてもらいましたが、やがて飯島さんのサークルは目立った活動が見られなくなりました。いくつかの事情があったようですが、お子さんがジュニアゴルフの世界一になったのが一番大きな要因だったようです。子供の才能を伸ばしてあげたい、最優先したいというのは、人の親として当然の気持ちでしょう。当時のことはこちらの記事が詳しいです。

plaza.rakuten.co.jp

 そして現在、学怖の復活から10年。飯島さんはお子さんのゴルフをサポートしつつ、再びアパシーシリーズを精力的にリリースしています。それもゲームではなく、Kindle電子書籍で。ずっと更新が止まっていたブログが再開されているのを見て、そりゃもう驚きました。更新再開直後からアクセスが急増したというから、復帰を待ち望んでいた人は多かったわけです。

 ここでひとつ主張しておきたいこと。飯島さんは経歴が長く多作だから、不評な作品もあるでしょう。しかしそれら一部の作品を取り上げてクソゲー作家などとレッテルを貼るのはまったく賛同できませんね。はっきり言ってそんなものは、学怖をはじめとするヒット作を世に出した功績からすれば、何ほどのこともない。

送り犬

送り犬

 

 電子書籍はUnlimited会員なら読み放題です。そしてどうやら電子書籍以外の展開も予定されているようで、ファンは今後とも要チェックですよ。